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遺言書が必要な10のケース

2015/05/15

 本日は、「遺言とか相続の話とか、最近よく聞くけど、どういう人が遺言書を作っておくべきなの」、という素朴な疑問に、私自身の経験を踏まえて、遺言書が必要と思われる10のケースについてお話したいと思います。

【遺言書が必要なケース①-兄弟姉妹のみが相続人の場合】
ご自身に夫又は妻やお子さんがおらず、ご両親もすでに他界されているような場合には、遺言書を作っておく必要があります。
このような場合、自分は独り身だから、あとはそのとき生きている兄弟で平等に分け合ってもらえば良い、と思うかもしれません。
しかし、相続人が兄弟姉妹の場合には、たいてい兄弟姉妹はご高齢でなかなか自由が利かない年齢になっていますし、中にはお亡くなりになられているかたもおり、甥や姪が相続人となるケースが増えてくるからです。
特にこのような場合、甥や姪との関係が希薄だったり、ほとんどなかったりして遺産がそんなにたくさんなくても、遺産分割においてもめるケースも出てきます。
例えば、ずっと姉が妹の面倒を見てきて、妹が亡くなり、常識的に考えれば、姉に取り分を多くして相続すべきだと思っても、反対する相続人が1人いれば、そのような相続はできません。
事前に遺言書を作っておく必要性が高いでしょう。


【遺言書が必要なケース②-離婚の経験があり子どもがいる場合】
夫に離婚歴があり、前妻との間に子どもがいるようなケースは、、
遺言書を作っておく必要性は極めて高いと言えます。
遺言書なしに夫が死亡した場合、夫名義の自宅は、
例えば前妻との間に子どもが2人、後妻との間に子どもなしのような場合、
子どもと後妻が2分の1ずつの割合で相続することになってしまい、
自宅さえ守れなくなってしまいます。

 

【遺言書が必要なケース③-田んぼ、畑を持っている場合】
このような場合も、遺言書を作っておく必要性があります。
というのも、田んぼや畑として使っている土地は、相続税上、農業をしている人に集中させれば低い評価額での評価が可能となりますが、
それができない場合、特例の適用ができず高額な評価での納税が必要となってしまいます。
ですので、農家等の方で比較的便利なところに土地をお持ちの方は、
あらかじめ遺言書を作って誰に農地を任せるか、明らかにしておく必要があります。


【遺言書が必要なケース④-賃貸物件、収益物件を複数持っている場合】
このようなケースも遺言書をあらかじめ作っておく必要があります。
と言うのも、このような場合、相続税の納税が必要になる可能性が高く、
また土地建物の評価も必要となり、相続手続きには時間がかかり、他方で手許に納税資金がなければ、これらの不動産を売らないといけないけれども、相続人間で足並みがそろわないと結構大変なことになるからです。
ですので、不動産を複数持っており、相続税がかかってくる可能性がある方は、
可能な限り、遺言書を作っておきましょう。


【遺言書が必要なケース⑤-株式、債権等の金融資産を一定額以上持っている場合】
この場合も遺言書が必要といえます。
といいますのも、ここ2、3年で株式の評価が上がり、これまでは納税する必要が無かった人も、株高により、納税の必要が出てくるケースがあるからです。
他方で、預貯金があまりなく、納税資金がないような場合には、株式等を売却する必要がありますが、このようなケースでも、上記④と同様、相続人間で足並みがそろわなければ、売却することができず、納税の資金が足りないということになるからです。


【遺言書が必要なケース⑥-事業、会社を経営している場合】
この場合も、次の会社経営者等に、株式を相続させる必要がありますし、個人事業者の場合、誰に跡を継がせるか明確にしておく必要がありますので、遺言書が必要となります。


【遺言書が必要なケース⑦-内縁関係にある方がいる場合】
このような場合も、遺言書が必要です。
なぜなら、婚姻届を出していない者どうしは、法律上、夫婦とはならずに、相続権がないからです。ある程度年齢がいってからの結婚、あるいは再婚の者どうしの場合には、お互い籍をいれるまでしばらく様子をみようということもあるかもしれません。そのような場合、法律上の夫婦ではないことから、相手方がなくなった場合、一切相続権はありません。
相手方に不憫な思いをさせたくない場合や、一定程度、相続において配慮してあげてほしい場合には、籍は入れずとも、遺言書を残し、分けるものを明白にしておく必要があります。


【遺言書が必要なケース⑧-子どものうちの1人が親と同居している場合】
この場合も、遺言書があった方が良い場合になります。
と言いますのも、例えば、長女が親と同居しており、長男は遠方で音沙汰がないような場合、長女としては、親の介護も行い、親から土地を提供してもらってその上に家を建てても別に悪くない、あるいは生活費の援助として毎月相当額をもらっていたとしても、そのような援助は当然と思うかもしれません。しかし、民法上、そのような特別な便益は、特別受益といって、遺産分割を行う際、自分の取り分を減らされる要素となり得ます。
他方で介護しているのは、民法上は、扶養ないし扶助の範囲内とされることも多く、そのような介護にかかる労力は評価されないからです。
したがって、親としても、長女に世話になっており、長女に多めに渡したい場合には、遺言書を作っておく必要があります。


【遺言書が必要なケース⑨-経済的に困窮している相続人がいる場合】
このような場合も遺言書を作っておく必要があります。
と言いますのも、経済的に羽振りが良ければ、そう揉めないことがあっても、困窮し始めたとたんに、反応が悪く、自分の都合だけを言ってくる親族もいます。またそのようなケースで相続税の納税が必要になった場合、納税資金を欠くことになります。例えば、長女は自立して別に自宅を構えて生活しているけれども、二女はずっと家で親のすねをかじりながら、親の家に住み続けている、このようなケースで相続税を払う必要が出てきた場合、二女としては、家もほしいし、最低限の納税のための預貯金を分けてほしいということになりますが、そうなると相続上、かなりアンバランスな結果となることがあります。
このような場合、親として、二女に若干ひいきにしてもやむを得ないと言う事情があれば、あらかじめ、遺言書においてそれをはっきりさせておかないと、後日、紛争の種を残すことになります。


【遺言書が必要なケース⑩-兄弟間の仲が険悪な場合等その他】
こういったケースでも、親としては、さらに兄弟間の仲を悪くしてしまわないように、遺言書を作っておくのが良いと思います。合わせて、親としてどういう意味で、そのような遺言書を作っておけば、兄弟が「死人に口なし」を良いことに、自分の言いたい放題を言い合うということも少なくなります。

また、多数相続人がいるときに、行方不明の人がいる場合にも、遺言書は必要です。むしろ、行方不明の方が居る場合には、遺言書は不可欠とさえいえます。例えば、兄弟姉妹が相続人になるようなケースで、兄弟の1人が行方不明な場合、この人を見つけなければ、預金の解約払い戻しも、裁判をしなければできなくなりますし、土地の名義の移転にいたっては、別途失踪宣告や相続財産管理人選任等の選任をしなければ、名義を換えることは出来ませんし、これらの手続きにはかなりの時間と一定の費用が必要になります。したがって、このようなケースでは、ぜひ、公正証書遺言を作成し、遺言執行者も指定していただきたいと思います。

皆さん、いかがでしたでしょうか?

上記①から⑩のどれかに該当する場合には、遺言書の作成を検討した方が良いでしょう。もっとも、ご本人・ご自身がどのような意思をもっているかが、一番大切ですので、本人の意思を最大限、尊重しましょう。

弁護士 三好 登志行

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