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非嫡出子の相続規定違憲決定   野口敦子

2013/09/05

 昨日、最高裁判所が非嫡出子(結婚していない男女間に生まれたいわゆる婚外子)の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法900条4号ただし書の規定は、合理的理由のない差別的取り扱いであるとして、憲法14条1項に違反し、無効であるとの判断を下しました。


 早速、決定文を読んでみました。

 最高裁は①婚姻・家族の形態が著しく多様化し、婚姻・家族の国民の意識の多様化が進んでいること、②現在相続分に差異を設けている国は欧米諸国にはなく、世界的にも限られていること、③市民的及び政治的権利に関する国際規約、児童の権利に関する条約には児童が出生によっていかなる差別も受けない旨の規定が設けられていること、④既に我が国でも住民票において嫡出子と非嫡出子を区別することなく一律に「子」と記載されたり、戸籍においても非嫡出子も嫡出子と同様に「長男(長女)」とすることとされ法制等が変化していることなどを理由にあげ、父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきであるとし、本件の相続開始時である平成13年7月には嫡出子と非嫡出子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われたと述べています。


 実務的に注目すべきことは、「既に関係者間において裁判、合意等により確定的なものとなったといえる法律関係」までをも覆すものではない、すなわち平成13年7月以降これまでの相続で決着が着いたものまでやり直すものではないということも示し、法的安定を図った点です。

 最高裁は平成7年にこの規定は合憲であると判断していましたが、18年経過して、違憲としました。平成7年当時から、子には嫡出子か否かを選ぶことができないとの批判は強かったと思いますが、平成10年にはドイツで、平成13年にはフランスでも非嫡出子の相続における差別を撤廃する法律が制定されるなど、欧米社会の流れを重視して、立場を変更したということでしょうか。

弁護士 野口敦子(兵庫県弁護士会明石支部)

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