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長居公園落雷事故訴訟の提訴について

2013/07/31

 昨年8月18日、大阪市の長居公園で開催されたa-nationという野外コンサートを訪れた22歳の女性が、コンサート会場である公園内の第1陸上競技場に入場するための行列に並んでいたところ、落雷事故に遭い死亡するという事故が起きました。

 昨日、この事故で亡くなった女性のご両親が主催者に対する損害賠償請求訴訟を大阪地方裁判所に提起されました。昨日のテレビニュースや本日朝刊の新聞で比較的大きく報道されています。当事務所からは佐藤と野口が代理人をつとめております。

 
 落雷事故というと偶然的な不幸な事故という印象も持たれるかもしれませんが、近年の落雷の予測技術は客観的かつ正確になってきています。平成22年5月から気象庁でもホームページ上で「雷ナウキャスト」という雷発生の可能性や雷の激しい地域の詳細な分布と10分おきに1時間先までの予報システムを提供しています。すなわち、誰でも簡単に落雷の可能性を予見できるのです。なお、本件でも、当日は午前中から大阪市内には雷注意報(※雷に警報はありません)が出ていました。


 また、平成8年に発生した、高校生が課外クラブ活動としてのサッカーの試合中に落雷により負傷した事故について、引率者兼監督の教諭に落雷事故発生の危険が迫っていることを予見すべき注意義務違反があったとする最高裁判例も平成18年に出されました。この判決以降、財団法人日本サッカー協会や財団法人日本ラグビーフットボール協会等は、落雷の際の詳細な対応マニュアルを作成し、準備段階や試合当日に行うべき落雷事故の発生を回避するための対策を確立させています。

 本件でも、5万人を超える来場者を予定していたこと、8月午後に開演されること、近年「ゲリラ豪雨」と呼ばれる雷雨が多発していることに鑑みれば、イベント企画段階から落雷事故の発生を予想し、十分な落雷事故対策を行うべきであったと考えます。また、事故当日も雷注意報が発表されていることから、落雷の危険性が高まっていることを警備員やスタッフ等関係者に周知し、観客にアナウンス等したり、観客を会場となる陸上競技場内や周辺建物内に誘導、収容すべきであったと言えます。

 死亡した女性のご両親は、本件主催者がイベント準備段階においても落雷事故対策マニュアルを十分確立せず、事故当日も落雷の危険を常時監視して観客を避難させるなどせず、落雷事故の発生を回避すべき義務を怠ったために女性が死亡したとして民事訴訟を提起されたのです。女性のご両親は、今後も各地で行われる野外イベントの際に今回のような痛ましい落雷事故が発生することがないように、主催者側に十分な対策を講じてもらう強い願も込めて提訴に踏み切られました。

 今後この裁判については随時ご紹介したいと思います。

佐藤健宗、野口敦子

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